《秘密の共有》

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ЖЖ



「そんなわけで、お前達はお互いに必要なものを補い合ってるってわけだ」


滝沢がそう言いながら私を、そして神在月を見た。


「松村が血液を与える代わりに、神在月は食糧を与える」


「すべてお見通し……って、感じだな」


いつから気付いてたわけ?と、神在月は不愉快そうな表情で滝沢を見た。




正直、なぜだかわからなかった。

滝沢が私達の秘密を知っていることもそうだけど、


私の隣に居る神在月は、なぜこんなにも落ち着いていられるのだろう。


私はもう、どうすればいいのかわからなくて茫然と立っていることしか出来ないのに。



「まあ…確信したのはやっぱあの保健室の時。松村の首のとこの傷を見てからだな。まあ、それより前からなんとなく変だとは思ってたけど」



「……じゃあ、歩由霞の個人情報はどうやって調べたわけ?」



そう凄む神在月。自分が言われているわけでもないのに、思わずぞっとした。


だけど、そんな私とは反対に滝沢はなんだか楽しそうに笑って、





「俺の弟、探偵なんだ」






そう言った。






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作者です。
試験終わりました。

今日からゆるゆると更新して行くので、よろしくお願いします。



2013 1023 鶯―うぐいす―





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