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[1 完璧な私](1/41)
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「おねえちゃん、一緒に遊ぼう!」
「…………」
「ねえ、おねえちゃんてば!今日はね図工の時間にこんなの作ったんだよ、ブレスレット!可愛いでしょ?これ、おねえちゃんにあげるね」
「こんなのいらない、捨てる」
「!?何するの?!せっかく作ったのに」
「うるさい!私が貰ったものをどうしようと私の勝手でしょ?」
「…っ…」
「あんたには分からないよね、私の気持ちなんて。生まれたときから恵まれてるあんたには。」
「…おねえちゃん、 何言ってるの…?」
「あんたなんて大嫌い。もう気安く話しかけてこないで」
おねえちゃんは私の横をすり抜けていった。
喜んでもらえると思っていた。信じられなかった。こんなことになるなんて、欠片も思わなかった。
ゴミ箱に捨てられたブレスレットが、まるで自分の心のようで、そっと目を伏せた。
- 3 -
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