こじらせ男子とお隣さん
[モシカスル](2/8)


やっぱ言う」


少し、掠れた声で沈黙を破った吉田さん。


「あのさ、」

「はい」

………やっぱ、永井さんすげえいい匂いする」

な、は、?」

「ああー、失敗。やっぱこんな、言わないほうが良かったわ。ごめん」


いい匂いするって言われたって、上手く反応できない。嬉しくないわけではないけど、なんだか恥ずかしい。

また、沈黙。


聞こえるのは吉田さんの胸の音。
吉田さんには何が聞こえているのだろう。


「よ、しださん」

はい」

「私、抱きついても良いですか」


こんなに近いのに、私と吉田さんの距離はゼロではない。私はもっと、もっと近付きたい。


「俺も、思ってた」


そう言って吉田さんは私の背中に腕を回して、遠慮がちに抱き締めてくるから、私も吉田さんに抱きついてみた。


- 49 -

前n[*][#]次n
/70 n

⇒しおり挿入


⇒作品?レビュー
⇒モバスペ?Book?

[編集]

[←戻る]