「碧(みどり)。乗って!」
約束していた"17時に駅前ベンチ"
腰掛けてボーっとしてると
目前で止まった車の運転席から
イライラした口調の彼女が
早口で言い放つ。
"何か、あったな・・"
彼女は
正直言って
気分の高低さが激しい。
気楽な大学生活を送る
俺とは違って、
社会人は何かと
ストレスが溜まるんだろう。
彼女は俺に
何があったかなんて
言ってはくれないけど。
言わないのなら、
言いたくないのなら
あえて聞かないけど。
「・・はい。」
それでも
素直にしてれば
無邪気に
笑いかけてくれる。
俺はそんな
飾らない彼女が好きだ。
ただ、
ただ・・
今日は少し荒れそう・・?