探偵みたいな高校生達(19th CASE)

襲撃と脱出(1/20)


「ここが‥‥たしかに安全そうな階だな」


フロアに着いて、次郎が言った。
2つ上の階ーー四階は、どちらかというとホテルと言うよりは簡単なゲーム広場のようなものだった。
ホテルには場所によってはゲームコーナーや卓球台、マッサージチェアーなどが置いてある場所がある。このホテルはそのようなものなのだろう。


「さて、どうする?このままじっとしていても、テロリスト達が来るのは時間の問題だよ」


古泉さんがネクタイを緩めて言った。
たしかにじっとしてるわけにはいかない。
勝利への活路を見つけ出さなきゃいけないんだし、やるしかない。


「とりあえず、このフロアを案内してくれますか?えっと‥‥‥」


今さらだけど、オレ達はさっきまでオレ達を導いてくれた男の人の名前を知らなかった。
彼は「ああ‥」と言って


「――山本 茂です。ここのコックをしてるから、ホテルの中は詳しいんだ。少なくとも、今のこの中では誰より――ね」


大倉知事へ軽く笑みを浮かべた山本さん。
なにかあるのかと思ったけど、今はそんなこと気にしていられない。

オレ達は山本さんを筆頭に、フロアの状態、部屋の場所などを教えてもらった。
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