龍と鳳凰の恩返しと、麒麟の慈愛
[―竜騎士王子ランス登場と、ラミエルの襲来再び…ヤマタノオロチ、伝説の怪物から真の龍帝へ―](1/44)
鳳皇『それは誠でございますか、女神様方!

あの少年はヴェルンを愛竜だと、本当にそう仰っていたんですね…!?』

《はい。
あの子は確かにそう話していました。》


鳳皇『左様でしたか…

(やはり…!

間違いない…あの少年は瑠璃姫の王国の隣国の王子だった少年だ!

以前、沙羅から、彼女の国の隣国は大きな帝国で、その皇帝はドラゴンと心を通わす事が出来る事から竜騎士としても名高く、その国の兵士にも竜騎士が多かったという話しを聞いた事があった…

そして、その王子もまた竜騎士になる予定でしたが、確か病が原因で早くに他界したとの話しでしたね……。

なるほど…そういう事だったのか!
きっと、先ほどのヴェルンの魂が彼の魂をここへ連れて来てくれたんですね。

ヤマタノオロチ様を説得する我々の助けになればと、そう思い…。

やはり、ヴェルンはヴェルンなりに瑠璃姫の力になろうとしていたんですね。

という事は、これまでの瑠璃姫の言葉はもしかしたら彼のものでもあったという事でしょうか…?
だとしたら、彼女がヤマタノオロチ様をあのように説得出来たのも彼の協力があったおかげなのかもしれませんね。)』


《あの子の事、ご存知なのですね、鳳皇様?》


鳳皇『ええ、まあ…。

確か、名前は…』


すると、その少年は鳳皇の視線に気づいたようで鳳皇の方を見ると、鳳皇のもとへやって来て、


《あなたは確か鳳皇様…ですよね?

あなたには僕の姿が視えているようですね?》


鳳皇『ええ…

初めまして、“ランス”王子

貴方に会えて光栄です。』


鳳皇がそう言って右手を差し出すと、その少年…ランス王子も右手を差し出し、2人は握手を交わした。


ランス《僕の名前、ご存知だったんですね…!
嬉しい…!

そんな…僕の方こそ、貴方に会えて光栄です!》

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