龍と鳳凰の恩返しと、麒麟の慈愛
[―龍帝・九頭龍と、元“四霊”・鳳皇登場―](1/40)
―同じ頃…
ここは、龍族の長“龍帝”が治める都…
その上空を、“龍帝”配下の見張りの複数の龍達が飛び交う中、都はまるで中華街のごとく多くの店が立ち並び、そこを龍の顔に人の体を持つ多くの“龍人”達が行き交い、賑わっていた。
その都を見下ろすように、その奥に建つ美しくも厳かな雰囲気を醸し出す宮殿(※イメージは沖縄の首里城です)…
その中にある帝の間には、その頭には金色の龍の顔がリアルに形作られた仮面を被り、着物の所々には、彼が動く度に互いがぶつかり合うためだろうシャラン…シャランと音が鳴る龍の鱗を用いた装飾品がぶら下がっており、その髪はグレーのストレートパーマがかった長髪をしている、まるで古代中国の皇帝を模したかのような風貌をした男…“龍帝”が王座に腰かけながら、傍に置いてある台座の上にある水晶玉を眺めていた…。
その水晶玉には、瑠璃と、その彼女と共にいる、“龍帝”の兄でもある光の神龍・光河の姿が映し出されていた…!
龍帝「…兄上…
どうやら、無事に瑠璃姫をサタンの悪夢から救い出せたようですな…
それに、彼女には、やはり母上の魂が宿っている…
母上……」
と、龍帝はそっと水晶玉に映る瑠璃に触れた…
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