龍と鳳凰の恩返しと、麒麟の慈愛
[―現れた“新緑の君”…ルシファーの過去と、シヴァの望み―](1/41)
―ドラキュラ伯爵に血を吸われ、おまけに自身の血で“ヴァイオレット・パール”を汚された事により、心が黒く染まってしまった瑠璃…
その最中、なんとドラキュラ伯爵がダンピールの父親だった事が判明!
ダンピールはそのプライドを捨て、土下座をしてまで瑠璃を助けてくれるようドラキュラ伯爵に頼み込むが聞き入れてもらえず、
一方の麒麟達はドラキュラ伯爵が張ったダークシールドに手も足も出ず、
結果、瑠璃はドラキュラ伯爵に連れ去られてしまう……

しかし、そんな状況についに堪忍袋の緒が切れた麒麟が自身の力を解放!
金色の鱗を持った煌びやかな姿へと変わった麒麟はダークシールドへと突進し、硝子のごとく崩れ落ちたダークシールドは麒麟の聖なる力によって浄化され、やがて光の粉となって消えてしまう!

そして、その後麒麟は鳳凰をペガサスとガルーダに任せ、なんと空を駆けながらドラキュラ伯爵の後を追っていき……!


ガルーダ「まさか空を駆けるだなんて、な…
ホント、とんでもねえことしやがるぜ…
どんだけ凄いんだよ、あいつ…」


鳳凰「だから言っただろう?
金色の麒麟に不可能はないって…

さ、瑠璃の事は麒麟に任せて俺達は俺達のやるべき事をやろう!」


ペガサス「そうですね!」


ガルーダ「ったく、しょうがねえな…

おい、ダンピール、お前も手え貸しな!」


ダンピール「…私は…」


ガルーダ「ったく、まだウジウジしてんのか…」


ガルーダは「しょうがねえな…よっと」と言ってペガサスから降りると、ダンピールのそばに行った。


ガルーダ「お前のような元悪魔にも情けをかける慈悲深い我ら神獣王国の王子様がああ言ってくれたんだ、
いい加減腹決めな。」


ダンピール「だが…」


ガルーダ「お前のプライドが許さねえってか?
ケッ、笑わせんじゃねえよ!
瑠璃のためにそのプライドを捨てて奴(ドラキュラ伯爵)に土下座までしたお前が俺達神獣と行動を共にする事くらいわけねえだろ!」


鳳凰「いつか人間も神獣も悪魔も、皆平等に暮らせる世界を作りたい…

以前、沙羅王妃がそのような事を俺に話してくれたのを覚えています。」

ダンピール「え…?」

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