龍と鳳凰の恩返しと、麒麟の慈愛
[―第1の刺客・暗黒大蛇襲来と、麒麟登場―](1/14)
―次の日の朝…


瑠璃はチュン、チュンという小鳥の鳴き声で目が覚めた…


瑠璃「…う……ん……」


すると、それに気づいた騎士姿の龍と鳳凰が瑠璃に声をかけた。


龍「…あ、瑠璃姫!
お目覚めになりましたか。」


鳳凰「瑠璃姫、おはようございます。
昨夜はよく眠れましたか?」


瑠璃「あ、龍殿、鳳凰殿…
(そっか、私、昨日この方達に助けられて……)」


そう思った瑠璃はベッドから体を起こし…


瑠璃「おはようございます。

おかげさまで昨夜はぐっすり眠る事が出来ました。」


龍「そうですか…それは良かった。」


瑠璃「これもあなた方がそばにいてくださったおかげです。
それに、ベッドまで貸して頂いて…
本当にありがとうございました。」


鳳凰「いえいえ、どういたしまして。

さて、姫もお目覚めになられた事だし、朝食にしようか、龍。」


瑠璃「あ、その前に…!」


龍「ん?」


鳳凰「どうなさいました、姫?」


瑠璃「あ…その…

ちょっと、シャワーを浴びたいなと思いまして…//

少々、汗をかいてしまったので…

それに、顔も洗いたいですし…」


鳳凰「あぁっ、そうですよね…!
すみません、気が利かなくて…」


瑠璃「いえ…」


鳳凰「ですが、あいにくここにはシャワー室はありません。
我らが水浴びする時はいつも滝の水を使っていたものですから…
ほら、あなたが昨日崖から落ちられた時、龍が助けたあの滝です。」


瑠璃「そうですか…

(私が昨日、黒い兵士達に襲われて落ちた滝…)」


龍「あの滝は俺が住処としている滝です。
なので、滝で禊ぎをするというのであれば、俺がお供しますが…」

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