好きの原点
[最終章 決断](1/3)
その夜、洋平にすべてを話した。

病気の事、夫婦の事、浮気の事、すべて隠すことなく話した。

銀ちゃんのことと、翔くんの初恋の話しは別にして。
洋平は、


「やっと話してくれた。僕も頼りないけどさ、少しは頼ってよ。一人で考え込まないでさ。」

いつもママ、ママって離れなかった小さい頃から考えられないほど、成長したんだな。

「で、どうする?離婚してもいいよ。僕が妹と母さんを守るよ。」

「一度お父さんと話してみる。」

「わかった。結城先生やマスターに相談してみたら。先生も心配してたから。」
結城先生と聞いて、顔に少し熱を感じた。

(マスターが変なこと言うから。)

少しの間翔くんが結城先生だとは知らずに、ドキドキしていた自分が恥ずかしかった。

(今度からどんな顔して会えばいいのよ。)

自問自答して更に顔の熱が上がった。

- 55 -

前n[*][#]次n
/58 n

⇒しおり挿入


⇒作品?レビュー
⇒モバスペ?Book?

[編集]

[←戻る]