奇妙で奇怪なファンタジーな創話
3[☆同じ顔の男☆](1/5)

世の中には、自分と同じ顔形、容姿をした人間が三人いるといわれている。


通称、健ちゃん…女に手が早いお調子者だが、昔から困ったことがひとつだけあったという。


古くは10代後半のころ…、行き付けのエロ本屋に入り浸っていたときに起こった。


いつものようにエロ本を物色していると、50近い店主が不機嫌そうな顔で近づいて…

「あんたっ、何度言われたらわかるんやっ!」


店主は関西訛りで一気にまくしたてると、


「もうこんでええ、はよいんでまえっ」


無理矢理に店の外に押し出され、店主の親父は吐き捨てるように唾をはいた。


『?…?』…ただ目が点になるばかりで、帰宅し、彼女にその出来事を話してみたのだが…。


「何も買わずに変なのばっか見てるからイヤがられてんのよ」


「立ち読みばっかしてないよ…週刊漫画TIMES買ってんだろ」


「よくわかんないけど、とにかく嫌がれてるのよ!」




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