私は『所有物』じゃない
[素顔](1/5)

徐々に尚の本性が見えてきた3ヶ月目。


私はバイトをしていて月3万くらいは稼いでた。



それを知った尚はデート代を出さなくなった。



ご飯行ってもさっさと自分は出口直行。

喉乾いたら自販機の前に立って私に手を出し「ん。」でジュース代よこせと。


友達がいる前ではそんなことは絶対にしない。



むしろ逆で「出してやるから出さなくていーよ。」



他の人が「いい彼氏だな〜」と言えば素晴らしいドヤ顔。




3ヶ月半ば過ぎた頃には美容院代までせびられるようになった。

メールにて。


尚「明日髪切る!」

私「そっか、行ってらっしゃい。」

尚「5千円ちょうだい!」

私「は?なんで?」

尚「だから髪切るから!」

私「そういうのって親に言うもんじゃないの?」

尚「元カノは出してくれたのになぁ〜。なんかガッカリだなぁ〜」



この頃になるとやたら元カノを出してくるようになった。


朝モーニングコールをしてと言われてしなければ元カノはやってくれたのに。


お菓子買ってあげなければ元カノは買っといてくれたのに。


カチンときて
「じゃあ元カノに出してもらえば?」

と送信して私は電源を落とした。



私は3兄妹の末っ子で親からしょっちゅう比較されていた。


だから比較されるのが嫌いだった。


なのにそれをずっとやられ別れを考え始めた。



- 8 -

前n[*][#]次n
/64 n

⇒しおり挿入


⇒作品?レビュー
⇒モバスペ?Book?

[編集]

[←戻る]