レジェンドオブストリート

[C1チャンプ No,3](1/4)

直人:サーキットっていったいどういうことですか?


小野田:俺が35GT-Rのレースモデルのテストさせてもらったときなんだけどより実戦に近いアマチュアのサーキット走行会に参加したんだ


直人:たしか雑誌にも掲載されてましたね。無類の速さを誇ってラップレコードまでだしたって


小野田:そうなんだ。でも実際あんとき一台だけ俺のけつについてきたやつがいたんだ。


直人:それがこのスープラだと?


小野田:あぁ、でさっきついてきたっていったが後半からずっとあおられっぱなしでさ最終的にぶち抜かれて視界から消えたんだ。
俺は、そのスープラが気になって参加リストで調べたんだ。

そしたらある小さな専業工場の名前があがってってどうやら記録にもないとこからして初参戦だったらしい

興味本意で個人的に訪ねたんだが全くやってる雰囲気はなかったんだ

ただ…



直人:ただ?


小野田:シートがかぶっててよくわからなかったがAE101のグループB参戦車とAW20のラリー用のワークスマシンと他にも何台かレーシングカーみたいなシルエットの車が見えたんだ。たまたまこの車たちだけシートが落ちかけてて見えたがあの工場なんかとんでもない雰囲気があったよ。



直人:そこなんて工場なんですか?


小野田:豊田モータースって名前で社長の名前は豊田康作って名前だったかな
住所もひかえてあるからこいつを自分名義にするまえに一度訪ねてみな!



翌日その工場に訪ねてみた自宅から高速を一時間ほど走り目的地についた。

工場のシャッターは空いたままだった。


直人:やってるのか?…すいませーん


反応はない…



直人:すいませーん…お客さんですよーっと!



???:はぁーい


奥から可愛らしい声が聞こえると直人想像とは全く違う人間が出てきたことにびっくりした



直人:あのー豊田康作さんはいらっしゃいますか?



???:祖父は先日他界しました。



直人:!!…すみません、何も知らないものでご冥福をお祈り致します。


???:いえ気にしないで下さい自分の夢を果たした後の死です。なにも後悔はなかったでしょう。あれわあなたの車ですか!?


そういうと彼女はスープラに静かに歩み寄ると涙をこぼしながら俺を見た。




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