緑の刻印
[憑物]
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ピピピ、と体温計が音をたてた。
「37.9………」
その数値を見て、リリィちゃんがげんなりした声を出した。
ううっと呻いてそばにいるナティ先生に体温計を渡す。
「計らなければよかった……身体は全然平気なのに」
「きっと眠っている間、身体が熱に慣れてしまったのね……」
ナティ先生の言葉を聞くリリィちゃんの顔は死刑宣告を受けた人のよう、私は制服に着替えてそんな2人の様子を見ていた。
今日の朝はナティ先生が部屋を訪ねてきて、一応確認ということで熱を計ったんだよね。
朝起きた時は元気だったのに……
「仕方ないね……これから熱が上がる可能性もあるし、今日は授業休もう」
「うう、イヤだー!」
リリィちゃんの魂の叫びから休日明けの1日は始まった。
ー憑物ー
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