おかえり
[第5話](1/22)

第5話

預かっていた鍵で静かに扉を開けた。

電気を点け、鍵を元あった場所へと戻す。


もちろん、仕事に集中出来るはずもなく。

小テストを作っていると見せかけ、椎名の心配ばかりしていた。

明日は小テスト出来ないかな。

生徒の嬉しそうな顔が浮かんできやがる。


日が暮れる前に、と残業もせず定時で帰ってしまうほどだ。

寝ているだろう、そう思って足音を立てないようベッドに向かう。

やっぱり眠っていた。


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