空色-コイイロ-

*新学期 ( 1 / 12 ) 



 

━━━━━━━……‥‥‥・







キーンコーンカーンコーン





「気をつけ、礼」



「ありがとうございました」






ガタガタざわざわと椅子を引く音や生徒の話し声が一斉に響く。






「やっとお昼だー!」


「あ、今日の定食なんだっけ?」


「唐揚げ定食じゃないー?」


「うわ、食べなきゃ。」






某公立高校2年2組の教室。






午前の授業が終わって、弁当を広げる人、食堂へ向かう人、友達と喋る人。

色々な人が一度に行動して騒がしくなる、いつも通りの教室。







「紗奈ー!今日食堂行っていい?」



「あ、いいよ。うちも今日食堂だし。」




笠野紗奈17歳。


なんとも普通で平凡な生活を送っている高校2年生。





「あ、よかったー。」



杉浦杏17歳。

高1からの紗奈の親友。




「?杏、なんで?」




不思議に思った私は聞く。



「だってさ、紗奈、人がいっぱいいるところ嫌うじゃん。」




それを聞いた私は笑いながら答える。





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