花笑み hana-emi
[オンリーワンの花](1/13)
まだ薄暗い部屋の中。
あたしは武市先生と向かい合って座っている。
モチのロンでジャパニーズ正座スタイル。
足が痺れる前に、武市先生のお説教が終わりますように…。
やばい…あくび出そう。
「花さん…。昨日の醜態は何ですか?」
「ぅっぐ…え?何のことですか?」
あくび噛み殺してたら、変な声でちゃった。
てへ。
「 まったく、君という人は…。」
武市先生がため息をついて、あたしを哀れむような目で見ている。
そんな目で見なくてもいいのに。
どうせ、あたしはバカですよー。
「だって…本当に気づいてなかったんです。龍馬さんにこい…こい…こいび。」
「そんなことは、どうでもいいことです。」
どうでもいいこと?
全然どうでもよくないよ。
むしろ、最重要項目だよ。
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