東方新妖録 ―Rewind of the happiness―
[黒赤の衣を羽織る剣士](1/19)




〜幻想郷ー辺境の地ー〜


此処は、幻想郷の中でも特に辺境の地。此処には、知能を持った生物はいない。存在してるのは、本能のまま行動する、獰猛な妖怪だけだ。

そんな地に、1つの影があった。影は、何をする訳でもなく、ただ立っている。


妖怪「ヴゥゥゥ…!」


そんな影に、妖怪は唸り声をあげた。縄張りに入ってきた敵を排除しようとしているのか。それとも餌だと思っているのか。

妖怪は、待ちきれないと言った感じで、影に向かって勢い良く駆け出し、牙を向いた。

それに対し、影は身体を横に少しずらしただけだった。妖怪が影の横を通って行き、影を少し過ぎた時、妖怪はただの肉片と化した。


?「…本能二従う生物は、殺スと言う事を良ク分かッてイル。ダが…殺意ガ俺ヨり少なカったな。だカら死んだ」


影は、その赤黒く鈍く光る刀を鞘に納め、目的の場所へ歩いて行った。赤色のフードを深く被って。



- 93 -

前n[*][#]次n
/133 n

⇒しおり挿入


⇒作品?レビュー
⇒モバスペ?Book?

[編集]

[←戻る]