逃げないと犯される
[1日目 朝起きたら](1/7)
25XX年。
過去の人たちは未来予想として、車が空を飛んだり、薬を飲むだけで癌が治ったりするんじゃないかと考えていたらしいけど、現在、2500年経ってもなにも一つ変わらない。
相変わらず、車は地べたを走るし、癌も昔よりかは改善されてはきているけど、完全に治すことができるわけでもない。
なら変わったことは?って言われたら携帯電話が進化したってところだろうか?
母「風香〜。いつまで寝てるのー?」
風香「うう・・・ん・・・」
本当に春なの?って思ってしまうほど寒い4月上旬の朝。
無事に進級し、今年から3年生になった。
3年生になったから私の意識も何か変わったりするのかな?って思ったけど、そんなことない。
母「風香〜?」
風香「ハイハイ、わかったよ。起きます」
そう言って私は根性で起き上がる。
まだ半開きな目を擦りながら、鏡の前まで歩み寄る。
風香(さっさと着替えよう・・・)
パジャマを脱いで、制服に手をかけたところであることに気付く。
頭の上に表示された「2」という数字。
気のせいかと思い、目を擦り確かめる。
しかし、そこにははっきりと「2」と表示されている。
風香「なにこれ?」
誰かのイタズラ?
手を伸ばしてつかもうとしてみるが、数字が手をすり抜けてつかむことができない。
風香「うーん・・・?」
母「風香ー!朝ごはん冷めるよー!」
風香「はーい」
うーんなんなんだろうこれ・・・。モヤモヤが晴れないまま、私は急いで着替えを済ませて、1階へと降りていった。
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