とりあえず一緒に住みました
○[11](1/20)
それから俺は、もうただ生きてるだけみたいな状態になった。
あんなに毎日楽しく過ごしていたのがウソみたいに、
なにも感じなくなった。
毎日仕事に追われて淡々とこなすしかなかった。
「社長…働きすぎです、」
つらい表情で、書類を見ていた俺に声をかけた麻井さん。
「大丈夫です」
仕事をしてないと考えてしまうから。
それに、こんな状況を望んだのはお前らだろ。
「なにもそこまで働かなくても…」
「はぁ、」
もういいよ。
俺がため息をつけばもうそれ以上は言わなくなった。
いいんだよ、働きすぎとかどうでもいい。
あれから家にも大して帰っていない。
花蓮がいたことを思い出してしまうから。
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