致死率10%:[手作り弁当を食べたい。](1/11)
次の日。
今日からまた退屈な学校生活が始まる。
朝起きると河野さんからメールが届いていた。
『今日は首輪を付けて来なくていい。一緒に登校できないからな』
俺「何だろ。何か用事でもあるのかな」
正直、少しホッとしている俺がいた。
首輪を付けて紐で引っ張られながら登校するのは注目の的だからな。
おかげで学校中で噂になってしまった。
神村 太一は河野 玲に飼育されている。
ってな。
俺(今日はノンビリ行けそうだ)
ーー教室に入ると桜田が近寄ってきた。
俺「ういっす」
桜田「ういっす、じゃねぇよ。お前さ、
河野と2人でデートしたんだって?」
俺「なぜ知ってる」
桜田「クラスの男子が目撃したんだってよ。お前らが仲良く歩いているのを!マジかよ〜・・・お前らマジで付き合ってんのか」
俺(ふむ。まぁ確かに『仲良く』というのは間違ってはいないか)
しかし何度殺されかけたことか。
俺じゃなければ一発で心が折れていたハズだ。
桜田「まぁ気を付けろよ?河野は何するかわからねぇ女だからな」
俺「そうか?意外に可愛い一面もあるぜ?泣き顔も見れたし」
桜田「
泣き顔!?え?何?お前河野を泣かしたの?やっべぇ〜・・・マジでリスペクトするよ」
俺(・・・・そんな大袈裟に反応することかなぁ)
確かに変わった子だが、一緒に居ればいい部分も見えてくるものさ。
と。
女子A「神村君。河野さんが呼んでるよ」
クラスの女子にそう言われ、見てみると河野さんが腕を組みながら立っていた。
俺「何で俺の教室に...」
クラス中の視線が河野さんに集まり
ザワザワと声が飛び交う。
『おい見ろよ。毒舌女だぜ』
『でもやっぱり可愛いよな。さすが校内ランキングNo.2』
『神村マジ勇者だな』
俺(何が勇者だ。俺は普通の高校生だ)
河野さんは俺を見るとキッと睨み付けてきた。
俺「おはよ。今日の朝はどうしたの?」
河野「別に何でもない。貴様には関係のないことだ」
俺「あはは...それもそうだね」
・・・・・・・・ん?
河野さんの指...何で包帯が巻いてあるんだ?
怪我でもしたのかな。
俺「それで?何の用?」
河野「確か...お前には姉がいたな」
俺「へ?い、いるけど...」
河野「
少し話がしたい。今日の帰り、貴様の姉に会わせてもらう」
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