プライベートレッスン ゆきの
プライベートレッスン
■[久しぶりに学校へ](1/4)
会社の騒動も一段落した弘樹は、一度学校へ謝罪の為訪問することにしていた。
どんな理由があるにせよ、学校へ迷惑をかけたのは間違いないから。
それに、弘樹の後任として急きょ笹山先生を手配したのは坂田さんだった。
そこは裏で力を使っての後任だった。
そんな笹山先生は悪くはないのだが、どうも教師には向いていなさそうな感じがする。
という事で、本日は、2学期の最終日、終業式の日だ。
弘樹の車で学校まで行くことにした。
久しぶりの学校とあって弘樹も緊張気味かな?
以前は職員専用の駐車場へ停めていたが、今日は一般の外来となるため、玄関前の来客用の駐車場へと車を停めた。
朝の登校時間ということで弘樹の車は目立ち過ぎていた。
家の事業を継ぐことになってからの弘樹の愛車は外車。
高そうな車だなぁーと、車に興味のない私はそう思っていた。
なんでも 私の体の負担が少なくなるようにと安定性がありより安全なボディーを持つ車に買い替えていた。
車を停めるとさっそく生徒達の視線を浴びた。
一体誰が来たんだろう?と生徒たちが少し騒がしくなる。
そんな時、私と弘樹が車から降りたものだから、その場は大騒ぎ。
「「「 杉山先生だ!!!! 」」」
悲鳴に近い声が響くと、近くにいた生徒はどんどん集まってくる。
玄関前の駐車場は生徒達の人だかりで身動きが取れなくなる。
「先生なんで来たんですか?!」
「また先生してくれるの?」
「先生戻ってきてくださいよ!」
と、皆弘樹が教壇に立つのを待っていた。
しかし、弘樹は事業を継ぐと決めた以上、学校へ戻ることはしない。
今は会社で社長補佐をしながら次期社長になるための勉強中だ。
だから学校へ教員としては戻ることはないんだ。
少し寂しいけどね。
だから 学校で弘樹の姿を見るのも今日で最後になると思うよ。
見納めだね。 しっかりこの目に焼き付けておかなきゃね。
私もさみしくなるな・・・・
そんなことを考えていると、弘樹が私の肩を抱き寄せて玄関のほうへと連れていく。
生徒たちは少し恥ずかしそうにしてみんな道を譲ってくれた。
「お前ら、さっさと教室へ入れよ。 今日は終業式だろう?
遅れるんじゃないぞ。」
最後の教師の顔だね。
恰好いいよ? 弘樹先生。
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