煙草とセックスは裏切らない

「もっと欲しいって顔してる」 (20/20)




 遊佐はあたしの嫌いな笑みを浮かべ、自身のくちびるを舌なめずりした。


「楽しもうぜ、鈴子」


 楽しめるわけないじゃん。

 そう思っているはずなのに、あたしは遊佐のキスを受け入れていた。

 強引なのに優しいキスに、いつの間にか心地よくなっている自分がいる。

 失恋の痛みがすっと消えていくような気がして、あたしは遊佐に縋りつくように抱きついた。





(第三章「もっと欲しいって顔してる」終)


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