涼はTVを消して、フゥッと大きく息を吐き、その腕に力を込めた。
『………まず。
今まで、俺は佳奈に嘘をついてた……。
それを謝りたい。
ごめんな…。』
嘘―――?
仕事じゃなかった、って意味……?
一気に心臓がグッと縮まるような気分になる。
これから、何を言われるの?
もし……あたしに心がないとするなら……こんなに側に置かないはずでしょう…?
「………うん………」
軽く混乱した頭で、相槌をうつことしかできない。
『たぶん……佳奈は、苦しかったんだよな……?でも俺は何一つやましいことはしてない。断言する……。』
嘘をついてたけど、やましいことはしてない?
意味がわからないよ…。
「……本当は、なんなの……?」
ドクンドクン……
激しく脈打ってるのはあたしなの?涼なの…?
『………唯が、援交をしてるかもしれない……。それを調べてたんだ……。』
?!?!
……唯ちゃんて……?
唯ちゃん………?!
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