一蓮託生
[ [和解
](1/24)

**佳奈@視線**


 理緒は疲れてるようで、話も途切れて寝息を立てた。


 時計を見ると10時少し過ぎ。


 ―隣の部屋には……あたしと話をしようと待っている涼がいる。


 とうとう…その時が来たんだよね…。



 うん…。大丈夫。




 何度となく自分にかけてきた言葉。でも、今まで大丈夫なんかじゃなかった。結局は、自分の弱さに負けて、逃げて泣いてるだけだった…。



 ―――今は。ほんとに大丈夫。




『寝たの?』



 ニッコリと笑って涼があたしに手を差し出した。



 握れなかった。



 怖かった。



 今までは。




「すぐに眠っちゃった。」




 その手を掴んだあたしは、そのまま引き寄せられて、涼の腿の上にストンと腰を落とした。




 久しぶり……この場所。




『久しぶりだな。』




 え?

 同じこと、考えた?



『佳奈をこうして抱えるの…、しばらくしてなかったな。』



 見上げると、そこにいるのは、優しく微笑む涼の顔。
 急に胸が高鳴るから顔を彼の胸元に埋めて隠れた。



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